2018~2019 ユーラシア大陸をめぐる旅

【リトアニア】未承認国家ウジュピス共和国って何?〜歴史とその魅力

ウジュピス共和国

リトアニアの首都ビリニュス。
ユネスコ世界遺産に登録されたその歴史的な美しい街並みは、世界各国から多くの観光客を引き寄せています。

その歴史地区の一角に、勝手に独立した未承認国家があるのはご存知でしょうか?
「ウジュピス共和国」というその国家は、1997年の4月1日にリトアニアから勝手に独立、国境や憲法などを制定しました。

実際歩いてみると、アーティストがたくさん住んでいるのでしょうか、街中にはアートがあふれ、カフェやお洒落な雑貨屋さんなどが立ち並ぶ素敵なエリアでした。

今回は、そのウジュピス共和国について、なんなの?というところから魅力までしっかりお伝えしようと思います。

ウジュピス共和国とは?

ウジュピス共和国右側の建物はボーダーコントロール 兼 雑貨屋さん

ウジュピス共和国とは、1998年にリトアニアから独立した未承認国家。

リトアニアの首都ビリニュスの歴史地区に位置し、今でも国境・パスポートチェックがあったり、憲法が各国の言語で書かれていたり、他の地域とは何か違う雰囲気を醸し出しています。

この地区にはソビエト時代、ホームレスや売春婦が多く住んでいた貧しい地区だったそう。そのような歴史が、この国家の設立に関係しているのかもしれませんね。

ちなみに、検問は独立記念日である4月1日にのみ行われるのとのこと。普段は誰でも自由に国境(?)を行き来することができます。

ウジュピス共和国の憲法

ウジュピス共和国には、独自の憲法もあります。
各国の言語で書かれており、その中にはもちろん日本語も。

ウジュピス共和国憲法

細かく見てみると、よくわからない項目もありますが・・・(笑)
なんだかユーモアがありますよね。

「誰にも猫を愛し、世話をする権利がある」

「猫には飼い主を愛する義務はないが、必要とされたら飼い主を助けなければいけない」

と言ったなんだか面白いものから、

「誰にも時には義務に無自覚でいていい権利がある」

「誰にも信念を持つ権利がある」

などなど、確かにそうだなあ、と思ってしまうものまで様々な項目があります。
当時の時代背景を伺うことができますね。

ウジュピス共和国の国境

ウジュピス共和国

ウジュピス共和国は、ビリニュス歴史地区の別の地域と川で隔てられています。
この川はヴィルネ川といい、前回の記事でご紹介したネリス川とゲディミナス城の後ろを通って合流します。
川には何本かの橋がかかり、皆、自由に行き来することができます。

ウジュピス共和国

橋にはなぜか、恋人たちが愛を誓い合う南京錠がたくさん取り付けられていました。

ウジュピス共和国街歩き

ウジュピスの天使

ウジュピス共和国

ウジュピス共和国の中央に位置する、天使のモニュメント。
この天使のモニュメントの周りにはカフェや雑貨屋さん、小規模のスーパーなどが立ち並んでおり活気があります。

この写真を見ていただければわかると思いますが、ウジュピス共和国ってなんだか、ビリニュスの他の地区と雰囲気が違います。その一つが、外壁の剥がれ落ちたような古びた建物。

この「リアルな感じ」が素敵ですよね。

アーティストの街

ウジュピス共和国

ウジュピス共和国には、ちょっと工夫を凝らした素敵な外観のお店がたくさん。
このお店は服のお店?一目見て興味を惹かれちゃいました。

ウジュピス共和国

このカフェが入る建物の外壁には、ウォールアートが。

他にも様々な場所で面白いアートを見かけました。皆さんもぜひ探しながら歩いてみてください。

おしゃれなカフェ

先ほどご紹介した、ウォールアートが描かれた外壁のカフェ。
ここのテラス席でコーヒーを飲んだのですが、とってもお洒落で落ち着くことのできる空間になっていました。

ウジュピス共和国

価格は安いとは言えませんが、こだわりの製品を取り扱っているみたい。
観光の合間にいかがでしょうか。

他にも、ウジュピス共和国にはクロワッサン専門店やピザ屋さん、お菓子屋さんなど様々なお店があります。他のエリアに比べ、ゆったりした雰囲気なような。ぜひ皆さん、ゆったりした朝ご飯やお茶の時間をを過ごしてみてくださいね。

おわりに

ウジュピス共和国は、前回の記事でご紹介した「聖アンナ教会」の近くに位置しています。
ビリニュス歴史地区の左半分とは少し離れているので、右半分を見る日、左半分を見る日、と分けて観光すると疲れないと思います。

ぜひ、ビリニュスに来たらウジュピス共和国に行って、自由を求めて独立した当時の雰囲気を味わってみてください。

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