ジョージア料理は実はジョージア以外の国でも有名。ロシアのウラジオストクでは、ジョージア料理専門店を見かけた。中でも「ハチャプリ」は、誰に聞いても美味しい、と言う。
今回は、日本ではあまり知られていないであろうジョージアの名物「ハチャプリ」の魅力をお伝えする。

ジョージアってどんな国?

ジョージアは、ヨーロッパとアジアの境目、南コーカサス地方にある国。
首都はトビリシ。公用語はグルジア語。
全世界の国のうち人口は130番目の約393万人(2018年現在・世界総人口ランキング)、面積は118位の約7万平方キロメートル、北海道よりも小さい。
比較的温暖な気候で、その中でも黒海沿岸は暖かくリゾート地としても有名。
また、その気候を活かしてワインの生産も盛んだ。
ジョージアの歴史は古く、なんとアフリカ大陸以外で見つかったものの中で最古、170〜180万年前のホモ・エレクトスの痕跡が発見されている。
先史時代のことを置いておいても、古くからジョージアはヨーロッパとアジアとを結ぶ交通の要衝として栄えてきた。ペルシアやロシア、オスマン帝国など大国に挟まれながらも独自の文化を守り、それは今でも受け継がれ、住民の誇りとなっている。
現在、ジョージアはロシアとの間に民族問題/領土問題を抱えている。2008年にはロシアとの間で南オセチア戦争が起き、今でも、政治レベルだけではなく民間人のレベルでも、複雑な感情を生じさせている。
ジョージア料理って?
ジョージアは昔からユーラシア大陸の貿易の中継点だった。その影響から、ジョージア料理は中東やヨーロッパ、西アジアからの影響を受けている。
実は旧ソ連のスターリンはジョージア出身。そのためロシアで現在ジョージア料理が広まっているのはスターリンの影響もあるらしい。興味深い。
首都トビリシを歩いているときに私がジョージア料理に対して抱いた感想は、「中国や中央アジアっぽい饅頭みたいな食べ物もあれば、チーズをふんだんに使ったものやヨーグルトの亜種(!?)などヨーロッパっぽい食べ物もある。またパンはトルコに似ているし、とにかくいろいろごちゃ混ぜにした感じ」。
↓ジョージア版 ギョウザ、ヒンカリ。

それでは次項では、そのジョージア料理の中でも最もポピュラーと思われるハチャプリをご紹介する。
ハチャプリって?

ハチャプリとは、ジョージアに伝わるチーズ入りパン。
地方によって種類が異なり、特に有名なのが「アジャルリ ハチャプリ」(上の写真のもの)。これは黒海沿岸のアジャルリ地方のハチャプリで、チーズがたっぷりと入った舟型のパンにバターと卵がトッピングされている。
私の宿泊したホステルのオーナーによれば、黒海沿いのバトゥミ、というリゾート地に行くととても美味しいアジャルリ ハチャプリが食べられるらしい。
他にも、クロワッサンのような何層にも重なった生地が特徴のこんなハチャプリや(多分アチョマのハチャプリ)、

ピザのような見た目のものなど種類が本当に様々。
そもそも、ハチャプリの「ハチャ」がチーズ、「プリ」がパンという意味なので、チーズが入ったパンならなんでもハチャプリになってしまうということか。
筆者がハチャプリを食べたレストラン(トビリシ)
私がハチャプリを食べたのは、Machakhelaというジョージア料理のレストラン。
旧市街の中心部に位置しており、私の訪れた日はこのレストランの前の広場で歌や踊りのイベントが開催されていた。

中は日本のファミリーレストランのような雰囲気。
家族連れも多く、親しみやすい雰囲気だった。アジャルリ ハチャプリの他にも様々なジョージア料理が楽しめる。値段もそんなに高くない(アジャルリ ハチャプリの小サイズ 約3.6USD)ので、ぜひトライしてみてほしい。
おわりに
最近、日本人の間でも観光地としても注目を集め始めているジョージア。
実は料理も美味しいと好評だ。ぜひ、ジョージアを次の旅行の候補にしてみてはいかがだろうか・・・?

参考
- 世界総人口ランキング2018 https://memorva.jp/ranking/unfpa/who_whs_population.php
- Wikipedia ジョージア(国) https://ja.wikipedia.org/wiki/ジョージア_(国)
- Wikipedia グルジア料理 https://ja.wikipedia.org/wiki/グルジア料理
- 朝日新聞GLOBE+ ロシアとの戦争から10年 今ジョージアが熱い https://globe.asahi.com/article/11862728