2018~2019 ユーラシア大陸をめぐる旅

【トルコ】トルコ西部 国境の街、エディルネ

カラアーチ

トルコの東の果てから飛行機に乗ってイスタンブールまで行き、バルカン半島の旅を開始するべくギリシャ、ブルガリアとの国境の街、エディルネへと向かった。

ここでは、首都イスタンブールから国境の街エディルネへの行き方と、エディルネの見どころをお伝えする。世界遺産に登録されている巨大なモスクがあったり、イスタンブールとは違うまったりした雰囲気を味わえたりととても素敵な街だ。イスタンブールからバスで4時間ほどで行くことができるので、日帰り旅行にもお勧めだ。

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エディルネとは〜栄光と、戦争の歴史

エディルネのセリミエ・モスク

エディルネとは、トルコ西の端に位置する街。
ギリシャとの国境まで5km、ブルガリアとの国境まで10kmの場所に位置している。

長い歴史を持つ街で、先史時代から人類が居住してきたという。
紀元前2世紀にローマ帝国に征服され、その後ローマ皇帝ハドリアヌスがバルカン半島の拠点と位置づけてからはハドリアノポリスと名付けられ、ローマ式の都市が整備された。

あずさ
あずさ
ヨーロッパっぽい雰囲気なのはローマ帝国の影響なのかもしれません。

その後オスマン時代には、交通の要衝として重要視され、およそ100年間にわたり首都として栄えた。その後コンスタンティノープル(イスタンブール)に首都が移されてからも、宮殿やモスクなど美しい建物が建てられ、重要な場所であり続けた。

20世紀初頭のバルカン戦争や第一次世界大戦以前は、エディルネにはトルコ人やギリシア人、ブルガリア人など様々な人々が共存していた。しかし、バルカン戦争後にはブルガリア人がこの地を去り、第一次大戦後はギリシア人がギリシャへの移住を余儀なくされ、、、今では、エディルネは完全なトルコ人の街になっている。

20世紀初頭の度重なる戦争の影響で、エディルネにあった壮麗な宮殿は破壊されてしまった。バルカン戦争において激戦地であったことから、市内では今も戦争に関する遺跡やモニュメント数多く見かけることができる。

参考:Wikipedia エディルネ https://ja.wikipedia.org/wiki/エディルネ

イスタンブールからエディルネへの行き方

イスタンブールからエディルネはバスで行くことができる。
トルコ国内の移動は、以前お伝えしたMetro社のバスがオススメ。

メトロ社のバス
【ジョージア→トルコ】トビリシからドゥバヤジットへ(1)トビリシ〜トラブゾン ジョージア トビリシを通過して、次の目的地はトルコ東部 ドゥバヤジット。トルコ最高峰、アララト山を臨む小さな街だ。 トビリシのバスター...

チケットはオンラインでも購入可能、Webサイトは使い勝手が良く、バスの時間を簡単に調べられるだけでもありがたかった。

メトロの社のバスは、イスタンブールのオトガル(バスターミナル)から、3時台〜19時台まで頻繁に運行されている。運賃は70TL(約1200円)から(2019年8月現在)
Web以外にも、オトガルにはメトロ社のオフィスがあり、そこでも買うことができる。
所要時間は4〜5時間くらい。

エディルネに到着したら、エディルネのオトガルで降ろされる。
エディルネのオトガルから市街地まではバスが頻発しており、1,1A,1T,3,3A,3Bのバスに乗れば30分くらいで市街地に着く。

エディルネの見どころ5選

セリミエ・モスク

エディルネのセリミエ・モスク

2011年に世界遺産に登録された、セリミエ・モスク。
オスマン時代に建設されたモスクで、イスラーム建築の最高到達点の一つ。

様々な建物の間にこのモスクがちらりと見えた時には、その大きさとその美しさにはため息が出た。
このモスクは、図書館や市場、公衆浴場など、様々な複合施設の中心に位置しており、現在も併設されたバザールではものを買うことができたり、公衆浴場ではハマム(トルコ版の風呂)を体験することができる。

あずさ
あずさ
モスクって、住民の生活の一部だったんだなあ、と実感しました。

手頃に体験!ハマム

エディルネのハマム

エディルネには、歴史のあるハマム(トルコ版風呂)が多く現存している。
しかもローカル価格。
ハマムを体験したいけれど、イスタンブールにあるハマムは高すぎて・・・という方に、エディルネはぴったりの場所だ。

エディルネにいくつかあるハマムのうち、高評価なのが、セリミエ・モスクの裏手にあるもの。

ちなみに、ハマムにはマッサージがついてくる。
大抵のハマムでは、マッサージの有無が選べると思うので、苦手な方は無し、といえば大丈夫。ただこれがトルコスタイル。ぜひ体験してみてほしい。

↓実際にセリミエ・モスクの裏にあるハマムに行った人の動画

トルコの朝食セットを食べる

もしエディルネに滞在するなら、ゆっくり起きて、通りをぶらぶらして、トルコの朝食セットを食べ、まったりする、というのもオススメ。

通りにはベンチが設置されており、くつろぐことができる。
また、朝は朝食セットを出しているお店も多い。

トルコ朝食

これはとある日の朝食。
底の浅い鍋に入っているのは、トマトとチーズの入ったスクランブルエッグ。これにサラダ、チャイ、パンが付いたお得な朝食セットだ。

朝食セット

また、別の日にはこんな豪華な朝食セットを食べた。
トルコの朝食セットは、様々な種類のチーズや蜂蜜、たくさんのオリーブがついてくるのが特徴的。

MADOの朝食セット
【トルコ】イスタンブールで食べるべきトルコ料理5選 フランス料理、中華料理と並び世界三大料理に数えられるトルコ料理。トルコ料理はとても種類豊富で、肉以外にもナッツ類を使ったお菓子や、チ...

ちなみにエディルネでは、上の記事で紹介している「MADO」というカフェもあった。
様々なカフェで多様な朝食セットを食べることができるので、ぜひチェックしてみてほしい。

あずさ
あずさ
確実に太る、トルコの美味しい幸せライフ・・・

伝統的なスイーツに舌鼓

エディルネのお菓子屋さん

せっかくトルコ西部に来たのだから、そこでしか食べられないスイーツを堪能して欲しい。
上の写真でたくさん並んでいる茶色くて丸い物体。
「ハイラボル」というカステラを甘いシロップに浸したようなお菓子で、めちゃくちゃ甘いがめちゃくちゃ美味しい。

お好みで、ごまソースをかけて食べる。ごまソース、オススメだ。

これは「クネフェ」というスイーツ。
小麦粉からなる生地でチーズやナッツ、クリーム等を挟むか包むかして、焼き上げたお菓子だ。
エディルネで食べたものは、生地にチーズが挟まれており、癖になる味わい。
かなりヘビーなので、一人では食べきれないかも・・・。数人でシェアするのがオススメだ。

クネフェ

トルコは広く、多様な国。一度見かけたものを別の場所で試そうとしても、もう見つけることができないかもしれない。気になったものはどんどんその場でトライしてみて欲しい。

ちょっと足を伸ばして〜おしゃれな学生の街でまったり

カラアーチ

エディルネから路線バスで30分ほどの場所にある、「カラアーチ」という小さな街。
まったりした場所だが、なぜかおしゃれなカフェがたくさん。
街を巡ってみたところ、トラキア大学、という美術大学があり、その学生たちで賑わっているようだった。

バス停を降りてのどかな街を歩いていくと、昔の駅があり、使われなくなった汽車が展示されていた。

エディルネの駅

ここで、カラアーチ駅の歴史をご紹介。

カラアーチ駅は1873年に開業し、1971年に廃止された駅。
1868年年にオーストリア ウィーンからのオリエント鉄道が鉄道の敷設権を得た際、カラアーチとエディルネの間にあるメリチ川に橋を架けるのを避けるため、カラアーチに駅を造ることになったのが始まりだ。
その後、20世紀初頭にトルコ革命が起きると、その後締結されたローザンヌ条約によってトルコとギリシャの国境がメリチ川に設定された。カラアーチ地区はトルコ側に残されたが、カラアーチ駅前後の鉄道の軌道はギリシャ国鉄に移された。そのため、トルコからヨーロッパに向かう鉄道は、カラアーチ駅前後でギリシャの国境を通過しなければならないという問題が生じた。
その後、トルコ国鉄が新線を建設したことによりこの問題は解消、現在のエディルネ駅が開設され、カラアーチ駅は廃止された。

あずさ
あずさ
今日の今日までそんな歴史知らなかった・・・!今はなきオリエント鉄道が走っていた歴史ある駅、ぜひみなさんにも訪れてみて欲しいです!

汽車や、学生の作品が展示されている小さな美術館の入場料は無料。

カラアーチまでの行き方

このカフェの面する道路のバス停にカラアーチ行きのバスが来る。
運転手さんに「カラアーチ?」と聞けば教えてくれる。

あずさ
あずさ
ちなみに、私たちは迷って別方向のバスに乗ってしまっていました。行く前に、ホテルやホステルのスタッフに確認しておいたほうがいいでしょう。

おわりに

イスタンブールから日帰りで訪れることのできる国境の街、エディルネ。
日帰りで行くことはできるが、見どころはたくさん。時間があるなら、ぜひ1泊か2泊して、独特のまったりとした雰囲気の中でのんびり過ごしてみて欲しい。

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