リトアニア第2の都市、カウナス。
カウナスはソビエト連邦に併合される前のリトアニアの首都で、以前は日本もこの街に領事館を構えていました。
歴史の授業で習う杉原千畝。なんと彼は、この場所でユダヤ人達にビザを発行したんです。
その杉原千畝を記念した記念館がカウナスにあるので、行ってみました。
杉原千畝とは
杉原千畝は、日本の外交官。
第二次世界大戦中、リトアニア カウナスにある日本領事館に赴任していた彼は、ドイツやポーランドから逃れてきたユダヤ人達に大量のビザを発行し、命を救ったことで知られています。
この頃、ナチスの統治下にあったドイツやポーランドではユダヤ人の迫害や殺戮が行われていました。この頃、ユダヤ人がアメリカなどに逃げるためには日本を通過していくルートしかなく、そのため彼らには日本のビザが必要だったんだとか。
杉原千畝が独自の判断で、日本の了承なしに、命の危険まで冒して発行したビザ。それによって25万人もの人々の命が救われたそうです。
杉原記念館に行ってみた〜アクセスや見どころ
リトアニアの都市、カウナスにある杉原記念館。
今回、杉原記念館を目的とせずにふらっと立ち寄ったカウナスですが、来たならぜひ訪れてみようと思い記念館に行ってみました。
杉原記念館へのアクセス・開館日・チケット情報
杉原記念館は、カウナスの西側の地域、山の上の高級(?)住宅街の中にあります。
少しわかりづらい場所にありますが、GoogleMapに従えばたどり着くことができます。
開館時間は季節によって異なるので注意が必要です。
11月〜4月は11:00〜15:00、土日は休館日。
5月〜10月は平日10:00〜17:00、土日は11:00〜16:00です。
チケットは、季節にかかわらず大人1人4ユーロ(学生2ユーロ)。
詳しいことは公式Webサイトでチェックしてみてください。日本語もあります。
杉原記念館の見どころとは〜行ってみたレポート
それでは、杉原記念館を見学してどうだったかまとめてみようと思います。
杉原記念館のすぐ外には、日本語で書かれた看板や門が。
ここはリトアニアなのに、日本人も多いし、なんだか不思議な気分になりました。
建物の中に入ると、ちょうど別の日本人グループが。
杉原千畝に関するドキュメンタリー映像の上映が始まったばかりだったので、そこに入れてもらいました。これも全部日本語。当時のヨーロッパにおけるユダヤ人の迫害や、千畝の葛藤、戦後、千畝の発行したビザによって生き延びたユダヤ人達のことについてわかりやすくまとめられていました。
さて、ドキュメンタリー映像を観終わった後、記念館の中を見学していきます。
記念館では、杉原千畝の生涯や功績、また、当時のユダヤ人の迫害などについて学ぶことができます。学生時代にドイツ、ポーランドを巡りホロコーストなどの負の遺産を巡ったことを思い出しました。
また、この地図には、これまで杉原記念館を訪れた日本人がどこからきたか?が示されています。日本全国からたくさんの人がこの記念館を訪れています。この日も、多くの日本人がこの記念館を訪れていました。
おわりに
杉原千畝のことは、歴史の教科書で習って知識として知ってはいました。
しかし、実際にその場所を訪れてみて、深く彼のことを知る中で、どれだけユダヤ人達に独断でビザを発行することが大変な決断だったか知り、本当にすごい人だったんだなあ、と心の底から思いました。
彼には妻子もいたし、ユダヤ人を助ければドイツから、またドイツと同盟関係にある日本にどういう扱いをされるか分かったものではありません。それでもユダヤ人達を見て、同情して、ユダヤ人達を救いたい、と実践するのはすごいことです・・・。
そんな偉大な日本人がいたんだ、ということを本当に誇りに思いました。
皆さんもリトアニア旅行の際には、ぜひ、カウナスと杉原記念館に立ち寄ってみてください。カウナス自体もとっても素敵な街で、私は首都ビリニュスよりもお気に入り。
このブログでも、カウナスの見どころや街歩きの際見つけたオススメのカフェなどなどについてご紹介していこうと思います。