リトアニア第2の都市、カウナス。
ソビエト連邦にリトアニアが併合されるまで、リトアニアの首都として機能していました。
そのため以前は日本領事館もカウナスにあり、ナチスドイツの迫害から逃れたユダヤ人たちを救った杉原千畝の「命のビザ」のエピソードでも知られています。
そんなカウナスは、現在学生の街となり世界中から若者達が集まっています。
そんな土地柄か、街を歩いていると至る所で素敵なアートを見かけました。
今回は、街歩きをしている時に見つけた路上アートをご紹介します。
カウナスとは?
リトアニアの中央に位置する第2の都市、カウナス。
その歴史は10世紀ごろまで遡ることができるそうです。13世紀にはドイツ騎士団からの防衛のための城壁が築かれ、15世期にはハンザ同盟に加盟。16世期にはリトアニア大公国の元、大きく発展。その後、第二次世界大戦まではリトアニアの首都として栄え、工業の街として発展しました。
第二次世界大戦時、カウナスには、ドイツの侵攻を受けたポーランドから数多くのユダヤ人達が流入しました。彼らが欧州から脱出するには、日本を通過するルートしかありませんでした。そんな彼らは欧州からの脱出を目指し、日本通過ビザを得るべく日本領事館へ。
そんなユダヤ人達に、自分の命をもってビザを発行したのが杉原千畝です。
当時の日本領事館は現在、「杉原記念館」として当時の歴史を知ることのできる資料館になっています。
第二次世界大戦でドイツ軍によって破壊されたカウナス。しかし、その後ソ連の支配下に置かれ、発展。1991年のソ連の崩壊により、リトアニアの一部となって現在に至っています。
カウナス街歩き〜アートを探して
カラフルな路線バス
カウナスの路線バスはとてもカラフル。普通の色合いのものもありますが、中にはこのようにアートがバス全体に描かれているものがあり、バスを観察するのがとても楽しかったです。
様々な柄のバスがあるので、カウナスを訪れた際はぜひ観察してみてくださいね。
至る所に!大きなウォールアート
カウナスの街を歩いていると、時々、びっくりするようなウォールアートに遭遇します。
特に印象に残った2つをご紹介します。
こちらは、カウナスの街中で見かけたもの。なんだか子供の落書きみたい。自分の子供が描いた絵をウォールアートとしてペイントしたのかな〜なんて想像が膨らみますが、街中に突然このよくわからない絵が大きく現れると驚きました(笑)
こちらは、カウナス城の近くで見かけたもの。なんだかツルンとしたフォルムのおじいさんが、パイプを燻らせながら見開いた目でこちらを見つめています。なんだか不気味。夜にこれを見かけたら、ゾワっとしてしまいそう。
他にも、カウナスの街にはウォールアートがたくさん。皆さんもぜひ、街をブラブラしながらウォールアートを巡ってみてくださいね。
キュートなキャラクター達
カウナスの街では時々、可愛らしい像を見かけました。
これは地下道の入り口に佇んでいた小人くん(?)。
こちらはカウナスの中心部にあった可愛らしい像。
アリとキリギリスでしょうか、靴や帽子を身に付けた虫が二匹、今にも動き出しそうです。
おわりに
このように、アートがあふれる街、カウナス。
若者が多く活気がありますが、首都ビリニュスよりも観光客が少なく、穏やかに過ごすことのできるお気に入りの街です。
皆さん、ぜひカウナスを訪れた際は、杉原記念館だけではなく街中や川沿いをぶらぶらしてゆったりとした時間を過ごしてみてくださいね。
次回はカウナスの観光スポットをご紹介します!