2018~2019 ユーラシア大陸をめぐる旅

【リトアニア】世界遺産の街、首都ビリニュス街歩き〜2つの側面を併せ持つ街

リトアニアの首都、ビリニュス。バルト三国の首都の中では唯一内陸部に位置し、ベラルーシ国境との距離はわずか30km。

ビリニュスはビルの立ち並ぶ近代的な街と、昔ながらのまちが川を隔てて分断されています。旧市街には1994年にユネスコの世界遺産に登録された美しい街並みが残っており、観光客の姿も多く見かけました。一方で、川の対岸には近代的なビルが立ち並んでおり、工事をしているところも見かけました。
今回は、そんな新旧が混交している首都ビリニュスを街歩きしてみます。

リトアニアの首都ビリニュス

ビリニュスの歴史

ビリニュス

ビリニュスはリトアニアの内陸部にある都市で、リトアニアの全人口のおよそ15%の暮らす大都市。16世期にはポーランド・リトアニア連合王国の首都として栄えていましたが、度重なる戦争や火事の影響で次第に衰退していきました。

19世期にはポーランド分割によってロシア帝国に併合されたり、その後はソ連に支配されたり。ロシア化政策が行われ、その間言語や文化は少しずつ失われていきます。しかし、十字架の丘の例にあるように、住民たちの心はそれに屈してはいませんでした。
リトアニアは1991年にソ連から独立。独立後、ビリニュスは再び首都としての地位を取り戻しました。

ヴィリニュス歴史地区〜世界遺産に登録された東欧最大の旧市街

ビリニュス

ビリニュス旧市街は1994年にユネスコ世界遺産に登録されました。
エストニアの首都タリンやラトビアの首都リガでは、都市の形成にドイツ騎士団やハンザ同盟の影響が大きく見られましたが、ビリニュスにはその影響が見られないそう。

確かに、よくよく考えてみると、ちょっと暗いというか、質素というか・・・タリンやリガとはちょっと違う雰囲気でした

それでは、そんな独特の雰囲気漂うビリニュスの街をブラブラと歩いてみましょう。

世界遺産に登録!旧市街を街歩き

ここでご紹介するのはこれらのスポット。

  • ビリニュス大聖堂
  • ゲディミナス城
  • 3本の十字架(歴史地区外)
  • 聖アンナ教会
  • ぶらり街歩き〜ビリニュス独自のものを探して

※一部区域外のものも含みます

ビリニュス大聖堂

ビリニュス大聖堂

ビリニュス大聖堂は、13世期半ば、リトアニアの王がキリスト教に改宗した際に建てた教会が起源の大聖堂。

白い外壁や彫刻がとても美しく、観光客も多く訪れるこの大聖堂ですが、もちろん今も現役。日曜日、教会の外にまで聞こえてくる美しい賛美歌に惹かれて大聖堂を訪れた私。とても美しい瞬間に立ち会うことができました。

この大聖堂の前にある鐘塔は、ビリニュスで最も古い建造物の一つだそう。
入場料を払えば、上に登ることも可能です。

ゲディミナス城

ゲディミナス城

ヴィリニュス大聖堂のすぐ裏手にあるこのお城の起源は14世紀にまで遡ります。もともと木造の要塞として建てられましたが、その後火災にあい、レンガで再建されたそうです。

戦争による破壊行為により、現存するのはほんの一部分のみ。現在は博物館となっており内部を見学することが可能です。

眺めが抜群!3本の十字架

ビリニュス

ゲディミナス城の裏にある小山の上にある3本の十字架のモニュメント。
この丘の上で7人のフランシスコ会修道士が斬首されたという伝説があり、17世期に木の十字架が建てられたのが起源だそう。それ以来、この十字架は街のシンボルでした。

当然、木でつくられたものは段々と腐食していってしまいます。そのため、20世紀初めにコンクリートの十字架が作られます。
しかし、その十字架は20世期半ば、ソ連軍によって倒されてしまいました。現在も、当時倒されてしまった十字架はその記憶を留めておくためか、その場所に展示されています。

現在の新しい十字架は、1989年に建てられたもの。
旧市街を見渡すことのできる場所として、多くの観光客がこの場所を訪れています。

ビリニュス3本の十字架からの景色

聖アンナ教会

聖アンナ教会

教会の多いビリニュス旧市街の中でも一際存在感を放つこの教会。
後期ゴシック様式で建てられており、なんとこの建築様式の教会はビリニュスの中でこの教会ただ一つだそうです。

細い路地を探検

私が好きなのが、目的地を定めずにブラブラ、細い道を歩くこと。
ビリニュス旧市街では、まるで迷路のように路地が入り組んでおり、迷子になったかのような錯覚を覚えます(道を覚えるには、何回か歩いてみる必要があります!)。
たくさんの教会、歴史的(であると思われる)な建物。
その中でも、今回は、可愛らしい看板を数多く見かけたのでちょっとご紹介。

ビリニュス

琥珀博物館の看板。もののけ姫の「こだま」のようなデザインが可愛らしいですね。

こだま
ビリニュス

こちらはレストランの看板。
旧市街は観光客がとても多く、レストランやパブが多く立ち並んでいました。

ビリニュスとあるレストラン

教会は正直いってどこの街でも見られますが、こういうところをみると、街の特色が分かりますよね。きっと皆さんも、ビリニュスの街を歩いていると「あれ、なんか他の町と違うな」と思うところがあるはず。ぜひブラブラと歩きながら、それを探してみてください。

私の街では、他の旧市街が「作り物」感があるのに対し、ビリニュスは「生々しい」感じがあるなあと感じました。ビリニュスの歴史にも関わっているのかも?

新しいビリニュス〜ネリス川の対岸に

ビリニュスにはネリス川とヴィルネ川という2つの川が流れています。
ネリス川は旧市街と新市街を分け隔てている川。川の向こうには、金融街のビル群を見ることができます。

旧市街から歩いてきてこの光景をみた私は、なんだか別の世界が向こう岸に広がっているような不思議な感覚に見舞われました
ビリニュス川の向こう側にはビル群が見える

ヴィリニュスは、バルト三国の中でも主要な金融都市に成長しているとのこと。
ネリス川の向こう岸では何やら工事現場も見られ、これからもどんどん成長していくのだろうな〜と感じました。

ビリニュスこちらのなんだか不思議な外観のビルは、「ビリニュス グリーンホール」と名付けられた施設。多くの会社が入っています。

おわりに

旧市街の資源を生かした観光都市という側面も、新しいビジネスの都市という側面も、両方を併せ持つ街、ビリニュス。

ちょっと街の外に出ればソビエト式のアパートが広がっており、メインの居住エリアになっています(実はAirbnbでソビエト式のアパートに2泊しました!)。そんな感じで、エリアが分かれつつ広い範囲で広がっているのがビリニュスの特徴だと感じました。

その割に空港は近いし、人々の間の距離も近く、とても印象の良い街でした。

なぜか空港から乗ってきた旅行者の老婦人をホテルまで案内する、ということも起こったり・・・なぜかそれがとても印象に残っています。

暮らすように旅をする、というワードが流行っていますが、ビリニュスって特にそれが可能な、そしてそれが楽しい街なんじゃないかな〜なんて思ったり。

とにかくビリニュスはとってもおすすめの街。
後の記事でも、ビリニュスの魅力をどんどん発信していこうと思います!

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