2018~2019 ユーラシア大陸をめぐる旅

【エストニア】バルト海に浮かぶ伝統の残る島、サーレマー島〜南岸の街クレサーレ

2019年、8月の終わり。
私は夏の終わりの東欧を旅していました。
冷たい風が吹き始め、日が沈むと肌寒く、上にジャケットを羽織らないといけません。
日本よりもかなり北にあるこれらの国々では、8月の終わりは夏の終わり。

今回は、バルト海に浮かぶ島、サーレマー島を街歩きした時のことをまとめます。
観光シーズンも終わり、静けさのあるサーレマー島。何かアクティビティがしたい、と言う人には物足りないかもしれませんが、穏やかさを求めている人にはぴったりの場所ですよ。

サーレマー島とは?

サーレマー島は、バルト海に位置するエストニアで最も大きな島
首都タリンから南東におよそ200kmの場所にあります。
面積は約2,700平方キロメートル、人口は2016年時点で約31,000人。

元々、サーレマー島の住民は海賊行為に従事。12世期には、デンマークやスウェーデンに向けて略奪を行っていたそうです。

13世期には北方十字軍により島は征服されますが、反乱が相継ぎます。
その後、ドイツ、デンマーク、スウェーデン、ロシアなど様々な国に征服を受けました。
また、第一次世界大戦、第二次世界大戦では戦場に。エストニアのソ連併合後はソ連に支配されるなど、これまで様々な国の支配を受けてきました。

現在は、後にご紹介するクレサーレ城に代表される美しい景色や自然を見るため、多くの観光客が訪れています。

サーレマー島の都市、クレサーレ

クレサーレ
クレサーレは、サーレマー島の南岸に位置している都市。
夏場は観光がメインの産業のよう。
美しい街並みの中には多くのホテルやレストラン、土産物屋さんが並んでいました。

クレサーレがリゾート地として知られるようになったのは、なんと18世期に遡ります。
と言うのも、クレサーレ郊外にある湖の泥が医学的に効果があると言われ、それを求めて人が集まってきた、とのことです。

泥のことは知りませんでしたが、クレサーレはとっても美しく、穏やかで、ゆっくりと時間が流れる街。毎日散歩したり、日光浴したり、読書したりしてゆっくり時間を過ごしていました。
なので、クレサーレは以下のような人にオススメです。

クレサーレはこんな人にオススメ!

  • 観光にはもう疲れた・・・それよりゆっくりしたい人。
  • 自然が好きな人。
  • 何をすることがなくても良い人、むしろ何もしたくない人。
  • 田舎が好きな人。
  • 歩くことが好きな人。
  • サイクリングが好きな人(レンタサイクルが主なアクティビティ)

では次項からは、そんなクレサーレの見どころや魅力をお伝えします。

クレサーレ ぶらり街歩き

クレサーレ城〜オレンジ色の屋根が可愛い騎士団のお城

クレサーレ城

クレサーレの街から海岸の方に歩いていくと、クレサーレ城があります。
15世期に建てられた騎士団のお城で、オレンジ色の屋根や、灰色の石垣など、西欧やロシアともまた違うスタイルなのが面白いですね。ポーランドで見たマルボルク城とちょっと似ているような。

クレサーレ城別の角度から見るお城。

このお城の中は、塔の中以外は無料で見学することができます。

クレサーレ城この建物の中は入場料が必要。

この可愛らしいお城といい、青々とした芝生の感じといい、まるで御伽噺やファンタジーの児童文学に出てきそうな雰囲気、とっても気に入りました。

クレサーレ城お城に続く道。左側の建物はホテル。

この道なんて、まるで「ナルニア国物語」のワンシーンのよう(私の好きなファンタジー児童文学の1つ!)。クレサーレ滞在中、このお城を毎日お散歩していました。

お城の目の前のビーチ

クレサーレ

クレサーレ城のすぐ目の前にビーチがあります。
この辺りに朝行くと、なんと海水に浸かっておしゃべりしている老夫婦たちが!!!結構寒いのに!これは健康法なのか?水に全身浸かるための用具が備え付けてありました。

クレサーレ別の角度からみたビーチ

このビーチ、芝生のエリアが大きく、ちょっと座ってお昼寝・・・にぴったり。
お城のお堀の近くには、ビーチの方に向かってベンチが備え付けてあるので、そこで読書なんかもできます。

澄んだ、気持ちの良い風が吹く中、ゆったりできました。

野鳥観察〜サーレマー島は野鳥の宝庫!

野鳥観察が好きな私。
サーレマー島に来て最初に感じたのは、鳥の多さ、自然の豊かさでした。
特に水鳥が多く、海に近づくと様々な鳥の鳴き声が遠くから聞こえてきます。

クレサーレたくさんの鵜

ビーチから少し歩いていくと、そこには鵜がたくさん。
人間なんて知らないよ、と言うふうに、そこには鵜の世界が広がっていました。

写真では映すことができなかったのですが、目で見ると、遠くの方には白鳥の群生地(?)があったり、知らない水鳥がたくさん群れをなしていました。

クレサーレ白鳥の群れ

船着場には、白鳥の群れが。
おじちゃんたちが釣りを楽しんでいますが、それを恐れずに悠々と泳いでいました。

なんとサーレマー島、島全体の約40%が森で占められているそう。
その理由は、ソ連時代、国境の島として立ち入りが制限され開発が遅れたためなんだとか。
今でも人間は自然の世界に踏み入らないし、自然の世界は自然の世界で人間の世界に踏み入らない。両者が互いに配慮し合いながら、共生していると言う印象を受けました。

住宅街をぶらぶら

なんだか住宅街も可愛かったので、写真を撮りまくり。
都会の人が別荘を建てている場合もあるのかな?そんな印象を受けました。

クレサーレライオンのような猫ちゃん。
クレサーレ家の窓にはお花が。
クレサーレどの家にもたくさんの植物が茂っていました。

街中をぶらぶら

クレサーレ

クレサーレの街の中心部には、レストランやカフェが軒を連ねています。
また、スーパーやレンタサイクルサービスを行っている観光案内所もこの一角にあります
たくさんの観光客がレンタサイクルで島を巡っていましたよ。

私の訪れた8月末は、観光シーズンももう終わり。
写真に写っている人も少なめですが、ハイシーズンは結構な賑わいを見せるようですよ。

おわりに

クレサーレ

写真では伝えきれないかもしれません。
サーレマー島で見た空の色、雲の形、吹いてくる風。全てがなんだか新鮮で、穏やかに時が流れ、・・・とても素敵な場所でした。

次回は、夏の終わりにサーレマー島に行ったからこそ見ることができた、美しい夕暮れと伝統的な景色についてお伝えします。

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