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【東京 五百羅漢寺】みうらじゅん・いとうせいこう「見仏記」に触発されて…目黒 五百羅漢寺を訪れました

1997年。私はまだ3歳、物心も何もない時代…
そんな時代に行われた、いとうせいこう氏とみうらじゅん氏による
仏像めぐりの旅を描いた書籍、「見仏記」。


興味があった時、偶々kindle unlimitedでお得に読むことができたので、
ものすごいスピードで読んでしまった。

書籍や映画など、すぐに影響を受けてしまう私は、
もちろん彼らにも触発されて、比較的近場の見仏スポット「目黒 五百羅漢寺」を訪れることにしてみた。

目黒 五百羅漢寺とは

目黒にある五百羅漢寺は、釈迦の弟子である「羅漢(らかん)」を祀っているお寺。
「らかん」とはサンスクリット語の「アラハン」から来た単語で、
元来インドでは優れた宗教的修行者のことを指していたそうだが、
仏教では少し意味が変わり、ここでは釈迦が亡くなった時に集まった500人の弟子を指している。

この「らかんさん」は元々日本の仏教では信仰の対象ではなかったのだが、
特に禅宗において重要視されたため、鎌倉期以降日本にも信仰が広まったそうだ。

今回訪れた目黒 五百羅漢寺は、江戸時代に深川に建立されたものを移設したもの。
館内に展示されていた絵には、一大観光スポットとして賑わっている様子が描かれていた。

目黒 五百羅漢寺

JR山手線などの「目黒駅」から徒歩10分超、又は東急目黒線「不動前駅」から徒歩8分くらい。
五反田駅からも歩けました。周囲には「目黒不動尊」などいくつかの寺院が並んでおり面白いスポットでした。

入場料 500円

五百羅漢寺 参拝レポート

境内に入るまで

そんなふうにして訪れた五百羅漢寺。
目黒不動の参道から少し外れたところにある、現代的な建物だった。
入る前、らかんさんの一人「不退法尊者」の像があるためわかりやすい。

なぜか「らかん茶屋」「らかん亭」という飲食店が併設されている。
今度来たらあんみつでも食べながらゆっくりしよう。

目黒 五百羅漢寺

羅漢堂

入場料を払い、順路に沿って進んでいくと、まず最初に入るのが「羅漢堂」。
ここには本堂に入りきらない146体の羅漢像が並べられている。
思わず「わー、すごい!」と呟いてしまうほど。

並べられた羅漢には一人一人、仏教の教えに基づいた特徴があるようで、じっくりみると表情や仕草が名前に連動しているようにも見えた。
五百羅漢寺HPで羅漢さんを見ることができるので、興味があったらチェックしてみてほしい。

ここに、「見仏記」に明記されていた、自分の手で開いた胸の中に仏像が収められている「中国式の仏像」もある。正式には「羅怙羅(らごら)尊者」という。

ちなみに、羅漢堂の出口付近にはみうらじゅん氏の絵が飾られていて、
「見仏記」に触発されて訪れた身としては、なんだかほっこり嬉しかった。

碑の小道・再起地蔵

羅漢堂を抜けて本堂へ行く手前のひっそりしたエリアには、
大きな地蔵や数々の碑が存在していた。

個人的には、このエリアにある碑に心打たれた。
五百羅漢寺の尼さん「お鯉さん」を祀っていたり、
東京から巡業に行った際に原爆で犠牲になった「さくら隊」の碑があったり…。
順路最後の「聖宝殿」(博物館)で歴史を知った後に訪れるのが良いだろう。

本堂

本堂では、釈迦の説法の様子が再現されている。
大きな釈迦像の周りを数えきれないほどの羅漢が囲んでいる様子は圧巻!
釈迦の説法CDがエンドレスで流れており、参拝者も羅漢と一緒に説法に耳を傾けられる。

ちなみに、釈迦の説法CD…「見仏記」の時代はテープだったから、
時代の移り変わりを感じる。
ちなみに、テープの時代と同様、説法CDは購入可能。

聖宝殿

聖宝殿、「宝殿」というくらいだから何か仏像とか宝物があるのかな?と思いきや、
博物館的な場所だった。
五百羅漢寺建立の経緯…
江戸時代の仏師や、それに寄付した人たちなど様々な人たちの協力があって完成したことや、当時の賑わいなどが、絵画や文章でとてもわかりやすく展示されている。

また、戦中・戦後の歴史…
「お鯉さん」と呼ばれた尼さんや、広島で犠牲になった「さくら隊」についても
たくさんの写真を交え展示してある。

五百羅漢寺の歴史だけでなく、
江戸時代の習俗や先の戦争についての知識も深められる、これまた素敵な場所だった。

おわりに

首都圏在住と言っても、千葉の某所に住む私にとっては片道1時間超の道のり。
少し遠かったが、時間をかけて見に行く価値はあった!
次は母親とか友達も連れて行きたいと思う。

個人的には、仏像や寺院にハマり始めたので、御朱印を集めるか悩み中。
なんだか流行に乗っているような気がして嫌なのは私だけ?

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