ホルムズ島に浮かぶゲシュム島、ホルムズ島を訪れた後、港町バンダレ・アッバースから首都テヘランまで約1300km、寝台列車の旅をしました。
イランの寝台列車はとても綺麗で快適。バスより時間はかかるが、バストはまた違う体験ができるため、時間に余裕があればぜひトライしてもらいたいな、と思います。
この記事では、イランの寝台列車の乗り方、乗ってみた体験記をまとめます。今後イランを旅される方の参考になれば嬉しいです。
CONTENTS
イランの鉄道について
イランでは、全土に鉄道網が張り巡らされています。(Iranian Railways 公式ホームページはコチラ)
テヘラン、エスファハーン、シーラーズ、バンダレ・アッバース、タブリーズ、ヤズド、マシュハド、カーシャーン・・・などなど、観光客の行くような主要な街にはほとんど鉄道が通っています。
列車移動はバス移動よりも時間がかかることから、多くの旅行者がバス移動を選んでいるようでした。ですが、バスよりも列車の方がおすすめ、という人もおり、今回私はそれを体験すべく、バンダレ・アッバースからテヘラン、テヘランからタブリーズを列車で移動しました。
イランの鉄道の座席
イランの列車には様々なクラスがあります。
Iranian Railwaysのホームページを確認すると、Nour、Ghazal、Zendghi、Fadak・・・などなどよくわからない名前のクラスが10種類以上並べられています。
それらのクラスを大まかに分類すると、ラグジュアリーなVIPクラス、1stクラス、2ndクラスに分けられるよう。
「買うとき、よく分からなそう!」と思うかもしれないのですが・・・
2019年時点、旅行者はネット予約ができないので(イランでは国際クレジットカードを使うことができない)、必然的に、チケットを購入するときは窓口か、イランの人に頼むしかない。その際にクラスのことも質問すれば良いと思います。
詳しくはIranian Railwaysの公式ホームページを確認してみてほしい。
イランの列車に乗ってみた 〜バンダレ・アッバース→テヘラン〜
ここでは、ペルシア湾に面する港湾都市、バンダレ・アッバースから首都テヘランまで約1300〜1400kmの道のりを寝台列車に乗って移動した体験記を書いていきます。
車だと13時間から14時間で移動できる道のりなのですが、列車でゆっくり約1日かけて移動しました。乗り心地が良く、出会いにも恵まれ、とても楽しい旅となりました。
列車の乗り方
バンダレ・アッバースの港からタクシーで鉄道駅に向かう。
ホルムズ島からの連絡船が少し遅れており、焦りながら駅に到着。
駅の建物に入る前に荷物検査が必要。その際、チケットを見せる必要があります。
ゲシュム島で、ベアーさんに「チケットの印刷が必要」と言われていたのですが、印刷する場所を見つけられず、「お金は払っているし、時間もギリギリだし、大丈夫だろう」と思っていたら、駅の職員の女性に窓口でチケットを印刷するようにと言われました。それも、乗車時間の5分前に・・・。
結局、警察官にパスポートを見せ、なぜかチケットのスクリーンショットと、その前後の写真をチェックされて(怒)無事列車に乗ることができました。
★Tips 乗車の際はチケットを印刷して持って行こう。
コンパートメントと乗車時のサービス
バンダレ・アッバースから乗る人はそんなに多くなく、最初は定員が4人のコンパートメントで、一人で時間を過ごしました。
列車が発車してしばらく経つと、チャイとお菓子が配られます。これとペットボトルの水1本はチケットの料金に含まれている。その際夕食や朝食はどうするか、と聞かれたのですが、ベジタリアン向けの食べ物はなかったので、断りました。
車内の食べ物
長距離寝台列車には、食堂車が備え付けられています(上の写真がメニュー)。
また、事前に頼めば自分の席まで持ってきてもらうことも可能なよう。
ただ、夕食メニューは肉がメイン。自分の食べるものに制約がある人は、事前に果物やパンなど食べ物を購入しておくべきだな、と思いました。
車内ではポテトチップスやクッキー等のお菓子は購入できますが、果物などは売っていないので、少し困りました。
★Tips 果物やパンなど、食べられるものを事前に購入しておくべし。
停車時間
列車は時々、田舎の駅で10分以上停車します。
多くの人が列車を降りていく。何をやっているのかと思うと、お祈りやトイレに行ったりしているらしい。イスラム教の国ならではですね。
結構車内のトイレは綺麗で快適でした。
列車内での素敵な出会い
途中で、同じコンパートメントに家族連れが乗車してきました。
父、母、息子の3人。聞けば、テヘランの病院に息子の治療のため通っているとのこと。息子は英語を少し話せて、簡単な会話をしました。
イランの人って本当に優しくて暖かい。それを感じた時間でした。
列車はバスよりも、コンパートメントという区切られた空間で一緒に過ごすためか人と人とが近くに感じられた。人との交流も、列車移動の楽しみの一つだと思います。
朝食
翌朝、食堂車で朝食を食べてみました。朝食はパン、バター、ジャム、チャイがついて40,000リヤル。
写真は撮り忘れた。内容を説明すると、
このこっちでよくみるプチプチのペラペラパン、「ラバシュ」とジャム、バターでした。
シンプルな朝食で、特に美味しい!とも言えないので、やはり、食べられるものを持参するのがオススメです。
車窓からの景色
バンダレ・アッバースから出発してすぐは、砂漠がちの地形で列車から見る景色はまるで別世界のようだった。テヘランに近づくにつれ、植物が多くなります。
イランは広く、地域が異なると景色も違う。その多様性も、イランの好きなところの一つだなぁと感じます。
鉄道に乗ったら、ぜひ車窓からの景色も眺めてみてください。
様々な色の岩やむき出しになった傾いた地層など、面白い発見がいくつもあると思います。
イラン列車旅のTips
- チケットを印刷して持っていこう
- 何か食べ物・飲み物を事前に購入しておこう
それ以外には、皆親切で車両も快適なので何も心配することはなかったです。
おわりに
↑テヘラン駅
ミャンマーやインドで鉄道好きになってしまった私。
その魅力に取り憑かれ、列車移動を選べるなら、列車で移動したい・・・!最近はそう思うようになりました。
イランのことを事前に調べると、バス移動がオススメ、という記事をよく見かけました。バスは安いし早いし、予約が不要で簡単だしオススメなのですが、一度鉄道を試してみても面白いかもしれませんよ。
しかし、やはり列車移動にとって自分で予約ができないことは大きな障壁。列車の予約に国際クレジットカードが使えるようになったりとか、将来、より旅行しやすくなることを祈ります。
参考
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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