2022年4月22日、
大阪 四天王寺で開催された聖徳太子の法要「聖霊会(しょうりょうえ)」を訪れた。
毎年開催される聖霊会だが、今年は「聖徳太子没後1400年忌」ということで
例年より規模を大きくして開催されたそう。
そんな貴重な場に居合わせることができとても嬉しかった。
「行けば観れるの?」「どのくらい遠くから観るの?」「時間は?」など
初めて訪れる者にとってはあまり情報がなく少し不安な面もあったため
この記事では私の主観的な感想以外にも、四天王寺へのアクセスや、聖霊会がどのように開催されていたか、混み具合など具体的に書いていこうと思う。
聖霊会概要
四天王寺とは
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四天王寺は、大阪市 天王寺区にある寺。
建立は1400年以上前、推古天皇元年(593年)。
聖徳太子にゆかりが深く、
「日本書紀」には物部氏VS蘇我氏の戦いの際、
崇仏派の蘇我氏についた聖徳太子が四天王像を彫り、戦勝を誓願したことに遡るそう。
この四天王寺、伽藍配置も独特で、日本では最も古い建築様式の一つらしい。
大陸から最新の仏教や芸術を率先して取り入れた聖徳太子らしい寺院だ。
【四天王寺について】
・アクセス
JR環状線、地下鉄御堂筋線・谷町線 天王寺駅から徒歩12分くらい。
北へ向かってまっすぐ行くと着く。
観光スポットや宿泊施設が多くある「大阪駅」や「心斎橋駅」「なんば駅」からアクセス良好。
・拝観時間
お堂の外からのお参りは24時間可能。
その他詳細は公式ホームページを確認してほしい。
聖霊会とは
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聖霊会(しょうりょうえ)とは、聖徳太子の命日に行われる法要。
毎年4月22日に開催されている。
石舞台上で舞われる舞楽は重要無形民俗文化財にも指定されており、
古代東アジアのエキゾチックな雰囲気を今に残す貴重な場だ。
2022年は聖徳太子1400年忌ということで、例年より規模を大きくして開催されたそうだ。
【聖霊会について】
・2022年開催時間
4月22日 正午〜午後8時30分ごろ
・観覧
無料、自由に観覧可能。練り歩く関係で、石舞台から少し離れて設置された
柵の外で観覧。始まって最初のうちは結構混んでいるが、
15時ごろには結構空いていて比較的好きな場所で観ることができた。
・観覧のアドバイス
直射日光が当たるため、帽子を持っていくとよいだろう。
暑くなる時もあるため水分を持っていった方がよいだろう。
※境内に自動販売機はたくさん設置されている。
無理せず休憩しながら見るべし。境内には座れるところもあるし、外に行けばカフェもある。
聖霊会レポ
聖霊会開始
今回、母と一緒に聖霊会を訪れた。
11時過ぎ頃大阪駅近くのホテルを出て、地下鉄御堂筋線で天王寺駅へ。
天王寺駅を出て住宅街を北上すると、四天王寺 南大門が見えてくる。
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この日は法要のため駐車場の横にある入り口から境内に入った。
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境内に入ると、ちょうど法要が始まる所だった。
聖徳太子を祀る聖霊院から行列が出てくる。
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行列は仁王門の手前の広場に集まる。
ここで一回右方と左方が交わり、また別々にメイン会場である六時堂・石舞台の方に歩いていく。
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開始直後は多くの人が集まっていた。
なかなか石舞台が見えない…。不思議なメロディーのお経が聞こえる。
このお経は「声明(しょうみょう)」というらしく、この法要では舞楽と声明が繰り返されていた。このお経も、幻想的でとても素敵だった。
ここからは私がこの日観ることができた演目をご紹介する。
結局途中で抜けて境内をブラブラしたり近くのカフェでお茶したり、
疲れて6時ぐらいに帰ったので全部は観ることができなかった。
最初から最後まで観るのにはかなり根気と体力、準備が必要に思えた。
振鉾
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最初の演目は「振鉾」。最初に回れる儀礼的な曲だそう。鉾で石舞台を清める。
蘇利古
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次に不思議な紋様のお面が印象的な「蘇利古」。
こちらをみた時は多くの人がカメラのシャッターを切っていた。
胡蝶
石舞台へ戻ると、ちょうど子どもによって舞われる「胡蝶」だった。
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背中に背負った羽根のようなものがとても素敵。
金色に塗られたところが、太陽の光を反射してピカピカ光っている。
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大行道
お経の後、一行は六時堂をぐるっと一周練り歩く。
全部合わせて1時間くらいのとても大掛かりなものだ。
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この空いた空間には昔建物が建っていたそう。
建物があると仮定して行列は練り歩く。
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桃李花
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作られたのは唐の高宗の時代とも言われる歴史ある一曲。
日が傾いてきて、少し肌寒くなってきた。立ちっぱなしでかなり疲れて、これにて我々は退散。次来るときは長時間用の準備をしてこよう…と思った。
おまけ
境内ブラブラ
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途中、疲れたので中抜けして境内をブラブラ歩いた。
特に講堂・金堂の中には美しい仏像や、壁にはブッダの一生が描かれておりとても美しい。
また、普通に参拝者のためにお経が上げられたりしており、
「信仰が生きている…!」となんだか感動してしまった。
また、金堂の中に安置されていた多聞天とかの姿形が他のところで見るのと全く異なっており不思議だった。筋肉隆々の憎々しい感じが全くなく、これはいつの時代に作られたのか?とても気になった。訪れた際にはぜひ注目してほしい。
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近くのカフェでお茶タイム
境内をブラブラした後、四天王寺の石鳥居の外にある「四天王寺茶屋」でお茶をすることに。母はわらび餅ドリンク、私はおしるこを食べた。
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神仏習合の名残というか、お寺なのに鳥居があるのが面白い。
鼉太鼓(だだいこ)
聖霊会で一番聴衆の目を引き付けたのはこの太鼓だろう。
飾りの先端までは8メートル以上に及ぶ日本で最大の鼉太鼓らしい。
形や装飾、全てがかっこいい!ぜひ近くで見てみてほしい!
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おわりに
雅楽と法要が一体になった「聖霊会」。
古代東アジアのエキゾチックな雰囲気を感じられる特別な場だった。
聴衆の中には、
雅楽の熱心なファンもいれば、「全然始まらないじゃないか!」「没後1700年だって(実際には1400年)」など色々いう人もおり
きっと何百年前も、こんな光景が繰り広げられていたのだろうな、と想像すると不思議な気持ちになった。
今年と規模は異なるだろうが、毎年4月22日に聖霊会は開催されている。
機会があればぜひ観に行って、古代の世界に思いを馳せてみてほしい。