北マケドニアの首都スコピエからコソボの首都プリシュティナへやってきた私。
ちょうど、コソボに到着したのはラマダン明けの祭日。ムスリムは家族や友人とラマダンの終了を祝う。
そのため、ほぼ全ての店が閉まっており、メイン通りはがらんとしていた。
今回はガランとしたプリシュティナをぶらっと歩いてみたときのことをご紹介する。

コソボの宗教
コソボではムスリムが多い。というか、セルビアとの宗教の違いが20年前のコソボ紛争の原因の一つでもある。
セルビアがセルビア正教を信仰している人が多いのに対し、コソボ地域はムスリムのアルバニア人が多く(コソボ=コソボ人ではなく、アルバニア人)、20年前の紛争では、コソボ地域の人々がセルビアからの独立を目指して戦っていたのだ。
ヨーロッパ風の街並みの中にモスクが立ち並ぶ景色は、バルカン半島南部独特なのではないだろうか。
ラマダン明けの祭日って?
ムスリムにとってとても重要な意味のある、ラマダン。
この期間、日の出から日没までムスリムたちは食べ物はおろか水さえ口にしない。

ラマダンの期間が終わると、「イド・アル=フィトル」といってラマダンの終わりを祝う祭りが催される。
国によっては大型連休に入り、交通機関が混雑することもあるそう。
コソボの首都をラマダン明けの日に訪れる〜名所巡り
イランやトルコでラマダンを肌で感じたにも関わらず・・・ラマダンが終わる日のことなんて頭からすっかり抜け落ちていた。
コソボの首都プリシュティナを訪れると、なんだか人の気配がない。ほぼ全ての店が閉まっているし、天気もあいまって暗い雰囲気に感じられる。

↑プリシュティナのメイン広場。人が全然いない。
一応、無料のパンフレットでチェックした名所を巡ってみた。
マザーテレサ・カテドラル
バスターミナルから市街地に向かって歩いている途中に見かけた聖堂。
アルバニア人であるマザーテレサの死を悼んで建てられた教会とのこと。
最近はこんな格好で旅しております。
ここでなんと日本人ご夫婦に出会いました。

NEWBORN

セルビアからの独立を祝って2008年に作られたモニュメント。
この日はここもガランとしていた。
女英雄記念碑

NEWBORNの向かい側にある、コソボ紛争でセルビアに対して戦った女性たちを称えた記念碑。
国立図書館

ドーム型の建築が特徴の国立図書館。
ところどころに不思議な建物があるので、建築が好きな人にはプリシュティナは楽しいかも。
スポーツセンター

NEWBORNの裏側にある大きな社会主義っぽい建物。
外側から見ると廃墟のようだがまだ使われているようだった。
旧市街

また、プリシュティナの街の北側には旧市街もあるので時間のある方は散策してみるといいかも。
近くまで行ったが雨が降ってきてどの店も空いていないので引き返した。
おわりに
プリシュティナはヨーロッパの中でも最も若い首都の一つ。
見どころは多くないが、戦争や独立などの面影が今でも垣間見え、記念碑などからコソボという国への誇りや彼らの力を感じた。
プリシュティナを歩いていると、道路がとても綺麗なのに気がついた。
というのも、独立後トルコが援助をして綺麗に整備したんだとか(ムスリムの国ではトルコが援助したマークをよく見かける)。
この時トルコ人の知人と一緒にいたので、そういう話も聞けて興味深かった。
多くの人からして、まだ紛争のイメージがあるコソボ。
観光にも行けるんだよ、という事実と、コソボの歴史や民族についてもっと知ってもらえるような記事をこれから書いていこうと思う。
