ベラルーシの首都 ミンスクにある国立ボリショイ劇場でバレエ「アナスタシア」を鑑賞してきました。プロのバレエを観るのは初めてで、席は本当に舞台の目の前!ダンサーたちの息遣い、衣擦れの音、エネルギーが伝わってきて本当に感動しました。
余韻に浸っている今のうちに、ボリショイ国立劇場の歴史や建物のこと、チケットの買い方や、今回見たアナスタシアのことなどをまとめていきます。
CONTENTS
ベラルーシ国立ボリショイ・アカデミー劇場とは
ベラルーシ国立ボリショイ・アカデミー劇場(The National Academic Grand Opera and Ballet Theatre of the Republic of Belarus)とは、ミンスクのトリニティーヒルにある劇場。もちろん、ボリショイの名はかの有名なモスクワのボリショイ劇場から付けられています。
モスクワの劇場よりもかなりお得にバレエやオペラを鑑賞することができるので、ぜひミンスクへ来たら訪れてみてほしいと思います。
内部はこんな感じ。コンパクトな劇場だが、3階まであり、そのほかに休憩時間用のカフェスペースや大きなクロークもあります。
内部の装飾。小麦とソビエトのマーク。小麦はソビエト時代から、ベラルーシの国章にデザインされているベラルーシのシンボルです。
チケットの買い方
ここではチケットの買い方をご紹介する。一応ネットでも購入できるのですが、手数料が取られるため現地で直接買うのがオススメ。私はバレエを観る前日に現地でチケットを購入しました。
チケット売り場
チケット売り場は、毎日10時から20時までオープンしています。
当日にチケットを購入する人も多いのでしょう、開演間近にはチケット売り場に列ができていました。私は空いている時間を狙い、昼の3時ごろに買いに行きました。街の散策がてら、昼にチケットを買いに行くのがオススメです。
演目、日にちを伝えよう
私が購入したチケット売り場のおばちゃんは、英語を少し話すことができました。
「この演目を明日観たい」、ということを英語で言うと理解してくれましたが、不安な方は、メモを持っていくとスムーズにやり取りできると思います。
席を選ぼう
席はなんと5ベラルーシルーブル(2ユーロくらい)から90ベラルーシルーブル(45ユーロくらい)まで様々なランクがある。安いものはとても安い・・・!
チケットカウンターでは、モニターにこの座席表が表示されてどの席がいいか番号を伝えるのだが、正直どこがどこなのかわからず・・・。安い席が残っていたので、2列目の30番、を指定。
もちろん音響や見易さで言うと値段の高い席が良いに決まってますが、どこからでもちゃんと見えるし、私は安い席でもそれはそれでよかったです。
チケットカウンターでは番号を言うときちんと通じました。
不安な方は、購入したい座席をネットで調べてメモしておくと良さそう。劇場Webサイトのスケジュールのページに「BOOK NOW」というボタンがある。それを押すとWeb予約のページに飛ぶ。そのページから座席と料金を調べることができます。
代金を支払おう
チケットはクレジットカードで購入可能。
私は日本で発行したVISAカードを使ったが、問題なく支払うことができました。
チケット購入完了!
あとは演目の開始時間に劇場に行くだけ!
今回観た「アナスタシア」って?
今回私が観たのは「アナスタシア」というバレエ。
英国ロイヤル・バレエ団のアナスタシアとは全くの別物なので注意してほしい。
ここでは今回観た、ベラルーシ版のストーリーをかいつまんでご紹介する。
若いムスツィスラウ(ベラルーシの一都市)の姫、アナスタシアとミハイル王子が幼年時代に恋に落ちる。
時が流れ、アナスタシアの父は彼女のため、結婚相手を選ぶ舞踏会を開く。アナスタシアはスウツク(ベラルーシの一都市)のシメオン王子を選び、彼と結婚することになった。
しかしそこに新たなゲスト、タタールの王、アフメドとその娘ザイラが、東洋的な衣装に身を包んだタタール人たちを率いてやってくる。その中には昔アナスタシアと恋に落ちたミハイル王子がいた。彼は数年ぶりにヨーロッパに戻ってきたのだ。ミハイル王子は成長したアナスタシアに魅了されるが、彼女はすでにシメオンとの結婚を決めてしまっている。
アフメド王はゲストが楽しめるよう、勝者にはタタールの鞭を与えるとしてタタールの戦士とミハイル王子との決闘を提案する。ミハイル王子は勝利したが、彼の心はアナスタシアに魅了されてしまっている。
一方のアナスタシアも混乱していた。そのためシメオン王子はミハイル王子に決闘を申し込む。結果、シメオン王子が勝利する。
このことにミハイルは苦しみ、アフメド王とザイラは怒りに燃える。
その後、2人の間には子供が2人生まれ、幸せな時を過ごすが、幸せは長くは続かない。タタールはムスツィスラウに戦いを仕掛け、シメオン王子は殺され、アナスタシアは誘拐されてしまう。
タタールのアフメド王は、ミハイル王子にプレゼントとしてアナスタシアを贈る。ミハイルは彼女をまだ愛しているが、アナスタシアは拒否。ミハイル王子はアナスタシアを解放してしまう。アフメド王はミハイルのこの行為に怒る。
解放後、アナスタシアが子供達と共にムスティスラウで過ごしていると、タタール人たちが再び町へやってくる。彼らは同盟を提案するが、彼女は拒否。タタール人との戦いが再び勃発するが、アナスタシアは軍隊を率いて戦う。またミハイル王子もこれに加勢して、タタール人は撃退される。
参照:ベラルーシ国立ボリショイ・アカデミー劇場 https://bolshoibelarus.by/eng/schedule-ticket/icalrepeat.detail/2019/09/18/1201/-/anastasia.html
実際に見てみて
私がバレエに対して抱いていたイメージとは異なり、パワフルな戦いのシーンが多くてとても見応えがありました。特に、王たちの高く飛び上がる戦いのシーンや、兵士たちが集まって同じ振り付けで踊るシーンが迫力があってかっこよかった!
また、衣装も、ベラルーシのヨーロッパ風の美しい衣装、タタールの東洋的な衣装、踊りもタタールの踊りは、なんだかキルギスの伝統的な踊り(肩を上下させる)に似ているような気がして。
すごい、バレエって。セリフや解説が一個もなくても、理解できるんだ・・・!
そして、バレエってこんなにアクロバティックな動きをしているにも関わらず、ドタバタする音が全く聞こえない。彼らはとても静かに踊っているんですね。
この「アナスタシア」の内容が戦いのシーンが多いパワフルなものなので、それとの対比で一層バレエの静けさが印象に残りました(2列目で観ていたからこそ、それを感じることができました。
ベラルーシ国立ボリショイ劇場で活躍する日本人
「アナスタシア」を観ている途中、あれ?ロシア人じゃないよなあ・・・と思っていた人が一人いた。タタールの王、アフメドを演じていた人だ。
のちにWebサイトでキャストを見ると、なんと「タカトシ マチヤマ」と書いてある。
日本人だ!
彼は大阪市堺市出身、8歳でバレエを始め、ロシアのバレエ・アカデミーに留学後、ベラルーシ国立ボリショイ・アカデミー劇場とソリスト契約で入団したバレエダンサー。
こんなところで偶然日本人の活躍を観れたなんて、とても嬉しかったです。
おわりに
「安いから」という不純な?理由で、ベラルーシへ行ったらバレエを観ようと決めていた。
しかしいざ観てみると、バレエってこんなに美しいんだ、と感動しました。またどこかでバレエを鑑賞しにいきたいな。
最後まで読んでいただきありがとうございました♪
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