テヘラン〜イスファハーン、イスファハーン〜シーラーズ、シーラーズ〜ゲシュム島と、イランでは本当に長距離バスをよく利用した。
イランでは、長距離バスが便利で快適。席もヨーロッパのバスより広く、なんと激安なのに水・お菓子やフルーツなどを出してくれるバス会社もある。
今回は、イラン国内のバス移動をオススメするワケや利用する際のアドバイス等をまとめようと思う。

1.長距離移動にバスをオススメする3つの理由
(1)安い
2019年4月現在、イランの通貨が下落している影響で、外国人観光客にとってはイランはなんでもめちゃくちゃ安い。
なので、長距離バスもめちゃくちゃ安い。
下手したら、めちゃくちゃ安いインドよりもさらに安い。
例えば、テヘラン〜イスファハーン。
450kmの道のりで、車で止まらずに行けば5時間くらいで着く。
この区間のバスの料金が、900,000リヤルだった。
2019年4月現在、1USD=約140,000リヤルだった
※毎日変動するのでチェック必要。両替に関する記事はコチラ。
と言うことは、900,000リヤル=6.4USD。
700円程度で450kmの道のりを移動できた、と言うワケである。
安い、安すぎる・・・
安さで選ぶなら本当に本当に、長距離バスがお勧めだ。
(2)席が広く快適
写真がないので見せられないが、イランで利用した長距離バスはどれも3列シート、フットレスト付きだった。女性一人だと通路を挟んだ一人席を案内されることも多く、とても快適だった。
また、イラン人はあまり遠慮せずに席を倒す。
なので私も遠慮せずに席を倒し、快適に睡眠をとることもできた。
(3)車内サービスが充実
イランの長距離バスでは、車内サービスが充実しており、大抵、水とお菓子等の軽食がついている。

ある時には、なんとオレンジ・リンゴ・きゅうりが配られた。
オレンジ・リンゴはわかるけどきゅうり!?
イランを旅して、空腹時にきゅうりを丸かじりするようになってしまった。
さて、イランの長距離バスの質の高さをわかってもらえただろうか。
ちなみに、イラン人はいい人ばかり。時々、近くのおばちゃんが「食べる?」とひまわりの種をくれたり、セルフィーを求められたりするかもしれない。そんな乗客との交流もバス旅の醍醐味だ。
次項では、私が旅で使ったバスターミナル・バス会社をご紹介する。
2.実際に長距離バスを利用してみたーテヘランtoイスファハーン
(1)バス停にて
テヘランにはいくつかバスターミナルがある。
イスファハーンに行く際、ホステルのスタッフに勧められたのが南バスターミナル。地下鉄RedLineのPayaneJonoob駅のすぐ近くにある。
ここから、イスファハーンだけでなくカーシャーン(Kashan)やシーラーズ行きのバスが出ている。
この時利用したのは、朝10:45発のAsiasafarと言うバス会社。
ちなみに事前に予約はせず、バス停に着いた時ちょうどあるバスのチケットを買った。バス停に着くと、必ず誰か(バス停のスタッフ?)に行き先を聞かれるはずだ。スタッフは行き先ごとにバス会社のカウンターを教えてくれるので、迷うことはない。


みてわかるように、チケットは全部ファルシー(ペルシア語)。
数字もペルシア数字。数字が読めるとかなり楽なので、事前に覚えていくことをお勧めする。
(2)途中休憩
イランの長距離バスの車内にはトイレがない。
途中で休憩があるので、その際トイレを済ませておこう(頻繁にあったり、全く休憩がなかったりするのであまり水分を摂りすぎない方がいいかも・・・)。
トイレは無料で使うことができる上、清潔だ。
また、サービスエリア的な場所で食事も食べられる。
お昼休憩がある場合、休憩は長めに設定されているのでゆっくり食べても余裕だ。レストランでも食べられるし、売店でパンやお菓子、飲み物も買うことができる。大きいサービスエリアでは土産物を売っている時もあり、楽しい。

サービスエリアで、好物のマヨチーズコーンを発見(蒸したコーンがマヨネーズやバター等で和えてある屋台スナック。美味しい)。テヘランで食べるより安かった。
そんな感じで、バスは定刻通りイスファハーンに到着した。
シーラーズまで行くバスのようで、私をバス停で降ろした後はすぐにシーラーズに向かっていった。
快適なバス移動であった。
3.長距離バスを利用する際のTips
(1)予約不要
イランの長距離バスは予約不要。その日にバス停に行けば、チケットを購入してバスに乗ることができる。しかし、事前にバス停やオンライン(※)でチケットを買うこともできるため、不安な方は事前に購入しておくのもアリだと思う。
※イラン国外のカードに対応していない/ファルシー(ペルシア語)のみの対応。
オンラインで買う場合はホステルの従業員等現地の人に頼もう。
(2)充電したいときは
私の乗った長距離バスにはどれも、各席にコンセントがついていなかった。
スマホの充電がない!ホステルまでたどり着けない!!
そんな時は、運転手さんに頼んで充電してもらおう。
実際、そうやって充電している人を何人か見かけた。
(3)イラン映画を楽しもう
長距離バスに設置されているテレビには、イラン映画が流れていることが多い。
全く理解できないが、なんだかんだ、暇なので2本観てしまった!!(のちに列車内でも観ることに・・・)
イラン映画には、暗くて結局ハッピーエンドにならないものが多い気がする。
例)主人公の親友と、彼女だと思っていた人が実はグルで主人公を騙す。主人公は結局幸せにならないまま物語は終わる。
この時主演をつとめていた俳優が、後日スター発見!みたいなテレビ番組に出ていた。
4.おわりに
少し不安だったイランのバス移動。
計4回長距離バスを利用したが、どのバスもとても快適で安全だった。荷物を盗まれるなんてことは一回もなかった(ただし貴重品は常時携帯するなどきちんと注意しておきましょう)。
これからイランを訪れる方には、ぜひ長距離バスの移動も経験して欲しいと思う。
また、寝台列車もかなりお勧め(バスより値段が高く、遅いが・・・)。
寝台列車についても、今後記事にまとめていこうと思う。
