2019年4月、イスタンブールの空港機能はそれまでの「アタトゥルク国際空港」から「イスタンブール新空港」に移転した。
イスタンブールは観光都市として発展を遂げているため、市内へのアクセスはとても簡単。初めて来る観光客にも分かりやすいようになっている。
今回は、バスを使った新空港ー市街のアクセス(※)について解説する。
※いまのところ(2018年4月現在)バスかタクシーのみ。

イスタンブール新空港とは
イスタンブール新空港は、2018年10月に開港した新しい空港。
2019年4月に、旧空港(アタトゥルク国際空港)の機能を引き継いだ。
本当に大きな空港で、最終的に年間2億人の利用を目指しているらしい。
2018年の空港旅客数ランキングによれば、利用者の最も多かった空港はアメリカ アトランタ空港の1億740万人、その次に北京の1億100万人。2億人となると、それを大きく上回る。
そんな大きな目標があるためか、空港はとても広い。
飛行機を降りて、イミグレーションまでたどり着くだけでもかなり歩く。
その逆も然り。イスタンブール新空港を利用する際は、時間に余裕を持とう。
イスタンブール市内とは40〜50km離れており、車で1時間半ほどかかる。
次項では、イスタンブール新空港への簡単な行き方をご紹介する。
空港バスに乗る前に〜イスタンブールカードを作ろう〜
イスタンブール市内と空港の間は、Havaistという空港シャトルバスと、IETTという路線バスという2種類の交通機関が繋いでいる。また、イスタンブール市内には数多くのバスやトラム、地下鉄が通っており、効率よく観光しようとすると、それらの交通機関を使いこなす必要がある。
そんなときに便利なのがイスタンブールカードだ。

事前にカードにお金をチャージしておいて、実際交通機関を使う際にはデバイスにかざすだけで支払われる、という優れもの(要はトルコ版Suica)。
時期によってデザインが違うので、なんだか集めたくなる。しかも毎回センスが良い。
このイスタンブールカード、空港のバス乗り場にあるカウンターで作ることができる。
空港シャトルバスも路線バスも24時間運行しているため、カウンターは24時間オープンしている。
※一部24時間運行していない路線もあるため要確認。
・HavaistのWebページはコチラ
・IETTの Webページはコチラ
新空港のバス乗り場
新空港のバス乗り場は、少し分かりづらいところにある。
ここでは、到着ロビーを出てからバス乗り場までの行き方を解説する。
制限エリアを出て、到着ロビーへ出て右側に進む。
Gloria Jean’s Coffee や Burger Kingがある。もっと進んでいくと、レンタカー会社や旅行会社のカウンターが並ぶ。

歩いて左側にはATMコーナーもあるので、ここで必要な分だけキャッシングして市内へ出よう。

それらのカフェやカウンターを通り越して、まっすぐ歩いていくと、下の階に向かうエスカレーターがある。このエスカレーターで下の階に降り、自動ドアを抜け外に出るとバス乗り場だ。
バス乗り場にはボランティアが何人かいて、行き先を告げるとバス乗り場や値段、チケット(ORイスタンブールカード)の買い方を教えてくれる。
空港ー各方面への行き方
イスタンブール市内と空港の間は、Havaistという空港シャトルバスと、IETTという路線バスという2種類の交通機関が運行している。
ここでは、筆者が利用したそれぞれの場所への行き方を解説する。
新空港ー新市街(タクシム)への行き方【 Havaist】
タクシムとは

ボスポラス海峡のヨーロッパ側にあるタクシム。
タクシム広場を中心に広がるこのエリアは、ホテルやレストラン、ショッピングモールなどが軒を連ねる一大商業エリアとなっている。
私がイスタンブールを訪れた時は、このタクシム広場周辺のホテルに宿泊した。
タクシムへの行き方
新空港からタクシムまでは、Havaistが直通のシャトルバスを運行している。
- 路線 :IST-19
- 運行時間:24時間(15分〜30分間隔)
- 所要時間:約80分(道路状況によって前後)
- 料金 :18トルコリラ(約350円)
★詳細情報はHavaistのWebページを参照してほしい。
バスは、タクシム広場の裏側、ホテルが密集している外国人エリアに泊まる。
タクシム広場の裏側のエリアに宿泊しているなら、深夜の到着でも歩いてホテルまで行くことができそう。
ただ、広場を挟んで向こう側、とか、海岸に近い方、とか、少し距離があるならタクシーを使った方がいいと思う。
イスタンブールで身の危険を感じたことはないが、イスタンブールは大都市。色々な人がいる。用心するに越したことはない。
新空港ーオトガル(バスターミナル)への行き方【Havaist】
オトガルとは
トルコ国内や周辺諸国などへの交通の拠点となっているのが、このオトガル。
オトガルはトルコ語でターミナル、という意味で、バスターミナル、という意味で使われている。
バスターミナルと言っても通じない人がいるため、トルコにいるときはオトガルという単語を使ってみよう。
イスタンブール新空港に到着した人の中には、すぐにトルコ国内の地方都市やブルガリアやギリシアなどの周辺諸国に行く!という方も少なくないのではないだろうか。そんな方はこのオトガルを使うことになる。
オトガルへの行き方
新空港からオトガルまでは、Havaistが直通のシャトルバスを運行している。
- 路線 :IST-3
- 運行時間:ほぼ24時間(5:00〜3:30)
- 所要時間:約60分(道路状況によって前後)
- 料金 :16トルコリラ(約300円)
★詳細情報はHavaistのWebページを参照してほしい。
乗り換えも簡単!新空港ー旧空港周辺の行き方【Havaist・メトロバス】
旧空港周辺のいま
私はイスタンブールを訪れる2日ほど前まで、新空港に変わったことを知らず、旧空港の近くのホテルを予約していた。キャンセル料もかかるし、いいホテルも見つけられないし、結局旧空港近くのホテルに泊まることにした。
旧空港の機能が全部新空港に移りましたよ、ってこと、ホテルの方から知らせて欲しかった;;

↑GoogleMapでホテルを調べてみた。
いまでも旧空港の近くには、たくさんのホテルが存在している。
旧空港付近のホテルを利用する方もいるかもしれないのでここで新空港からの行き方も解説する。
ちなみに、イスタンブールに到着した日、1泊だけしたホテルはこちら。
新空港からは近くもないし、1泊だけする必要なかったやん!という感じ。
この項では、このホテルの近くへの行き方をまとめる。
使ってみてわかったのだが、このエリア、メトロバスを使えばイスタンブール中心地まですぐ。個人的には、結構利便性の高いエリアだと思う。
旧空港周辺への行き方
新空港から旧空港周辺までは、直通のシャトルバスがない。
途中でメトロバス(道路の真ん中に独自のレーンを持つバス)に乗り換えて行こう。
【Havaist】新空港ーKuleli
- 路線 :IST-4
- 運行時間:24時間(15分〜30分間隔)
- 所要時間:約80分(道路状況によって前後)
- 料金 :18トルコリラ(約350円)
★詳細情報はHavaistのWebページを参照してほしい。
空港シャトルバスの停まるKuleliから、メトロバスの駅であるYenibosnaまでは少し歩く。メトロバスの駅は高速道路のど真ん中にあるので、すぐにわかると思う。
【メトロバス】YenibosnaーSefakoy
- 来たバス(西方面)に乗れば良い。
- 1.6トルコリラ(約31円)
※距離に応じて料金が変わる。
1.6トルコリラ〜2.95トルコリラ(約60円)
★詳細情報はIETTあるいはMetrobusのWebページを参照してほしい。
おわりに
空港から各方面への移動の簡単さ、伝わっただろうか。
以下の点を忘れないでいてほしい。
- イスタンブールカードを作ること
- 新空港のバス停で、ボランティアや従業員に質問すること
- 不安に思ったら誰かにすぐ話しかけること
新空港から旧空港付近のホテルに向かっているとき、私はとても不安だった。
運転手に行き方はこれでいいか、と尋ねると、通路を挟んで隣に座っていた男性が助けてくれた。トルコの人は、優しい人が多い。自分から心を開いて、助けを求めれば皆助けてくれるはずだ。
そして大抵の場合、それが解決への一番の近道なのだ。

参考
- Wikipedia イスタンブール新空港 https://ja.wikipedia.org/wiki/イスタンブール空港
- アジアトラベルノート https://www.asiatravelnote.com/2019/03/14/busiest_airports_2018.php